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本県では、普段は見えない熊本地域の地下水を可視化する取組を行っています。可視化により得た情報を今後の地下水量保全の取組に役立て、さらなる地下水量保全の推進を目指しています。
半導体関連企業の集積に伴い地下水に関する県民の関心が高まる中、県では令和5年度と令和6年度にセミコンテクノパーク周辺に新たな観測井戸を2箇所新設しました。現在は県内で35箇所の観測井戸が設置されています。
また、観測井戸の増設とともに、県民の皆様がいつでも地下水位をホームページで確認できるシステムを構築し、令和6年12月26日から菊陽町原水(セミコンテクノパーク内)と熊本市水前寺、令和7年3月31日から合志市竹迫の3箇所で運用を開始しました。
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地下水観測データや地質、河川流量、気象データ等を基に、熊本地域の地下水等の流れを可視化しています。このモデルは、国土交通省の事業で構築され、その後、熊本大学等において、熊本地域の地下水の研究等に活用されています。
このモデルの活用により、地下水の存在量や収支、流向等が推測でき、また地下水位の将来変動等を一定条件下で予測することが可能となります。
今回、熊本大学、公益財団法人くまもと地下水財団等と連携して観測データ等を更新し、最新の熊本地域のシミュレーションモデルを構築し、熊本地域における地下水の存在量や収支等を改めて推計しています。
※シミュレーションモデル(GETFLOWS)により可視化した熊本地域の地下水の流れ
熊本地域には井戸が数多くあることから、地質データが豊富に存在し、シミュレーションモデルにはこれらを基にした三次元の水理地質構造を構築しています。また、随時最新の地下水位観測データを更新し、モデルの改良を進めています。
※予測結果については、今後の更なるデータ更新により変化する場合があります。また、広範囲の地下の水理地質構造を詳細に把握することには限界があるため、シミュレーションモデルによる結果は、構築した水理地質情報の精度に応じた範囲での相応の予測結果であることに留意する必要があります。